B型肝炎訴訟 救済へ、やっと一歩 和解協議入り(毎日新聞)

 提訴から2年余、B型肝炎訴訟の和解協議が14日ようやく始まり、放置されてきた予防接種による感染被害者の救済が一歩近付いた。この日、法廷に入った札幌市内の匿名原告の女性(43)は、病気が原因で何度も転職を余儀なくされた。感染が分かってからの20年、「差別と偏見の中で生きてきた」と語る彼女は、訴訟の解決がB型肝炎という病気を知ってもらう機会になることを、強く願う。【久野華代】

 23歳の時の血液検査で、B型肝炎のキャリアー(持続感染者)と診断された。母親は感染しておらず、子供のころに輸血を受けた経験もない。集団予防接種による感染が疑われた。自覚症状はなく「これまでの生活と変わらない」と深刻に受け止めなかったが、周囲は違った。

 検査のため会社を休んだら、日常生活では通常感染しないにもかかわらず「病気がうつる」との間違ったうわさが広まった。仕事以外で話し掛けてくれる同僚がいなくなり、いづらくなって2年後に辞めた。感染を打ち明けて相手の態度が変わることを恐れ、恋愛や友達付き合いもおっくうになった。

 退職後、青年海外協力隊に応募した。持っていた幼稚園教諭の資格を生かし、開発途上国の子供たちの教育に携わりたいと思ったからだ。だが、試験は不合格。理由を尋ねたら「病気を治してから来てください」と言われた。応募時に提出した血液検査結果が問題視されたのか。「語学力や専門知識が足らないなら、勉強してもう一度トライすればいい。だけど、この体は克服できない」と思い、挑戦は一度きりで終わった。

 結婚、出産、その後の離婚を経た06年、既に肝硬変の一歩手前の慢性肝炎に悪化していることが分かった。この時、長女はまだ3歳。「このままだと肝がんになり、お子さんが大きくなるまで生きられない」と医師に告げられ、強い疲労感や治療のため、会社を辞めた。

 今は肝臓の数値も落ち着いているが「私が死んだら、娘の成長を支える経済的基盤がなくなる。高校にも行けなくなる」との不安が消えることはない。

 この日の法廷。謝罪も具体案の提示もない国側の対応には誠意を感じられず、怒りがこみ上げた。解決の日はいつなのか。

 「仕事も、恋も、夢も、みんなウイルスに阻まれてきた。和解内容には、国の責任でB型肝炎の正確な知識を伝えることを盛り込んでほしい」

【関連ニュース】
B型肝炎訴訟:国側、和解勧告受け入れ表明 札幌地裁
B型肝炎訴訟:弁護士や医師の卵 朗読劇で原告支援
B型肝炎訴訟:和解協議へ 原告「1日も早く解決案示せ」
B型肝炎訴訟:閣僚会議で政府方針を決定 和解協議へ
B型肝炎訴訟:原告が抗議行動…厚労相面談拒否で

「いつか宇宙へ戻りたい」 宇宙飛行士の山崎さん帰国会見(産経新聞)
飲酒運転事故で母身代わり、市職員を書類送検へ(読売新聞)
改革クラブ離党の大江氏、幸福実現党入り(産経新聞)
京都で三船祭 船上の舞や雅楽に5万人酔いしれる(産経新聞)
国内各セグメントが伸長し売上高4.4%増―テルモ(医療介護CBニュース)
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

パピー星人

ヤリマンから5万円もらったww
http://imaGEoff.Net/kx/8wtotor
by パピー星人 (2010-05-23 12:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。